住民税の仕組みと計算|いつ・いくら払う?所得割10%と均等割を解説

住民税の仕組みと計算|いつ・いくら払う?

給与明細や納税通知書で見る「住民税」。所得税と似ていますが、前年の所得に対して翌年に課税される税率は一律10%定額の均等割があるなど、独自のルールがあります。「6月に急に増えた」「退職した翌年に高額の請求が来た」といった戸惑いの多くは、この仕組みを知れば理解できます。この記事では、住民税の計算方法・納め方・非課税ライン・節税のポイントをわかりやすく整理します。

税金の基礎

住民税は「所得割」+「均等割」

個人住民税は、住んでいる都道府県・市区町村に納める税金で、次の2つの合計です。

住民税の構成
住民税 = 所得割(課税所得 × 10%)+ 均等割(定額)

所得割の標準税率は10%(市区町村民税6%+都道府県民税4%)。均等割は5,000円(市区町村3,000円+都道府県1,000円+森林環境税〈国税〉1,000円)が目安です(自治体により多少異なる)。

2024年度から「森林環境税」が均等割に上乗せ

2024(令和6)年度から、住民税の均等割とあわせて森林環境税(国税)1,000円が徴収されています。かつての復興特別税(年1,000円・2023年度で終了)に代わる形で、均等割相当の負担は概ね横ばいです。

「前年所得・翌年課税」がポイント

住民税の最大の特徴は、前年(1〜12月)の所得をもとに、その翌年度(6月〜翌5月)に課税されることです。所得税が「その年の所得にその年に課税(源泉徴収・年末調整)」されるのと対照的です。

退職・収入減の翌年に注意

退職して収入がゼロになっても、前年の高い所得に対する住民税の請求が翌年に来ます。退職・独立・育休などで収入が下がる年は、前年分の住民税の支払いに備えて資金を確保しておきましょう。

納め方|特別徴収と普通徴収

特別徴収普通徴収
対象会社員・公務員(給与所得者)個人事業主・年金受給者など
納め方毎月の給与から天引き(6月〜翌5月の12回)自分で納付(年4回:6月・8月・10月・翌1月)
通知勤務先経由で「税額決定通知書」自宅に「納税通知書・納付書」

会社員の特別徴収は6月支給分から新年度の税額に切り替わるため、「6月から手取りが変わった」と感じるのはこのためです。

計算の流れ(具体例)

住民税の所得割は、所得税とほぼ同じ手順で課税所得を求め、10%を掛けて税額控除を引きます。ただし基礎控除など一部の控除額が所得税と異なります(住民税の基礎控除は43万円など)。

例:給与年収500万円・独身・社会保険料約75万円の場合(概算)
給与所得 = 500万円 − 給与所得控除144万円 = 356万円
課税所得(住民税)= 356万円 −(社会保険料75万円+基礎控除43万円)= 約238万円
所得割 = 238万円 × 10% = 約23.8万円 + 均等割 5,000円
→ 年間の住民税は 約24.3万円(月あたり約2万円)
所得税より住民税の方が高くなる人も多い

※実際は調整控除や各種控除で変わります。あくまで概算です。

住民税が非課税になるライン

所得が一定以下だと、住民税の所得割・均等割が非課税になります(金額は自治体・家族構成で異なる目安)。

  • 均等割も所得割も非課税:単身で前年の合計所得金額が一定額以下(多くの自治体で給与年収100万円前後)など
  • 障害者・未成年・寡婦・ひとり親:前年の合計所得金額が135万円以下なら非課税
「住民税非課税世帯」は給付金の基準にもなる

各種の物価高対策給付金は「住民税非課税世帯」を対象にすることが多く、保育料・高額療養費の上限などにも影響します。詳しくは子ども・子育て支援金物価高対策の給付金もご覧ください。

住民税を下げる主な方法

住民税の所得割は所得税と同じ課税所得をベースにするため、所得控除を増やせば住民税も下がります

よくある質問

住民税はいつから・いつまで払う?

前年の所得に対して、その翌年度の6月から翌年5月にかけて納めます。会社員は6月支給の給与から天引き額が新年度分に切り替わります。

なぜ所得税より住民税が高いことがある?

所得税は累進で低所得だと税率5%ですが、住民税の所得割は一律10%です。そのため課税所得が小さい人ほど「住民税の方が高い」と感じやすくなります。

退職したら住民税はどうなる?

前年所得に対する住民税は退職後も支払う必要があります。退職時に残額を一括徴収されるか、普通徴収に切り替わって自分で納付します。収入が減る年こそ資金準備を。

ふるさと納税やiDeCoで住民税は下がる?

下がります。iDeCoの掛金は全額所得控除、ふるさと納税は寄附額−2,000円が翌年度の住民税から控除されます。

まとめ

構成所得割(課税所得×10%)+均等割(約5,000円・森林環境税込み)
課税の時期前年所得に対し翌年度6月〜。会社員は6月から天引き額が変わる
納め方会社員は特別徴収(天引き)、自営業等は普通徴収(年4回)
非課税所得が一定以下/障害者等で合計所得135万円以下など
下げる方法iDeCo・医療費控除・ふるさと納税・青色申告など所得控除を活用

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参考リンク(出典)

本記事は次の公的機関の資料をもとに作成しています(中立・一次情報)。税率・均等割・非課税基準は自治体や年度で異なる場合があるため、お住まいの市区町村でご確認ください。

※本記事は一般的な情報提供であり、税務アドバイスではありません。具体的な税額・非課税判定はお住まいの市区町村・税理士にご確認ください。